外は雨

マッドバウンド 哀しき友情の外は雨のレビュー・感想・評価

3.4
ディー・リース監督。第二次世界大戦後のアメリカミシシッピの農場。誰もが自分が根を下ろす土地を欲しがっている。泥濘んだ乾くことのない泥の中で。白人と黒人の帰還兵が感じるお互いへの連帯とは。戦争の最中での、悪夢と、違う世界の自由と。帰路についた小さな社会の偏狭な差別意識と自分のその乖離。ああ、そこに愛と呼べるものは希薄で、ただただ哀しく息苦しさで一杯の映画だ。

キャリー・マリガンの演じるこんな場所に来たかった訳じゃない、ずっとここではないと思い続けるどこにも行けない空っぽな役柄はよかった。KKKも描かれていて知人の行う非道なリンチの醜悪さ。
外は雨

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