吉田ジャスティスカツヲ

勝手にふるえてろの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
4.4
今作の対象年齢は社会人以上の方へ…かなぁ🤔

主人公の江藤さんは恋愛をはじめ、いろんなものに固執する傾向のあるこじらせ女子。
幸いにも他者に迷惑をかけていないのが救いの【非常にイタイオンナ🙀なのです】


個人的にこの映画で特筆すべきは【現実と妄想のシームレスな転換】だと思いました。

合成やCGを使わなくとも、リアルな描写の中に唐突に非リアルな光景が出現して、この2つが細かく切り替わる…
ボケとツッコミのテンポ。
江藤さんの感情の振幅の大きさと大仰な動き。
とても現代的な言葉のリズム。
その緩急が組み合わせられて【イタ恥ずかしい光景を見ているはずなのに観客のビートはアガるのです❤️】

加えてユニークなコメディ演出により観客が主人公のイタさに共感するだけでなく、それを笑えもするようになっています。
イタイだけでは終わらない、自分のイタさを笑ってちょっとスッキリもする…
文字通り痛快なお話。


さて?
一般的に考えて世の男性は、江藤さんと一緒に居て幸せでしょうか?
自分が江藤さんのことを好きで一緒に居る場合、この娘は常にこちらのことを見ていなさそうです。
一方でこちらが江藤さんに好かれて一緒に居る場合、周囲のその他の人たちに迷惑がかかりそう。
人に好かれる努力をしろとは申し上げませんが【どうして人が離れていくのか考える】くらいはした方がいいよ、江藤さん。

キャラ以外への不満点として。
私も、最初はあり得ないと感じた【町中の方々に自身の恋愛談や、サブカルを楽しそうに話す光景】は妄想表現なのだと中盤で判るのですが、そこんところはハッキリ妄想です。と言わずに最後まで続けて欲しかったなぁ😓

その結末に賛否が分かれそうですが、私としては【その後、彼女がどんな落とし前をつけてくれるのか?】
想像するのも楽しそう。




邦人で本年度主演女優賞は是非、松岡茉優さんに👍
彼女が写っていないシーンは無いくらいもうずーっとスクリーンを支配していましたw