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勝手にふるえてろのopeningnightのレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
2.3
前半の素晴らしいシーンの羅列と後半の物語に足を取られたかのような画面の停滞は、二人の男性の間で揺れる女性の内的過程という物語構造という点とも相俟って山戸 結希『溺れるナイフ』を想起させられた(催涙的な歌唱シーンがある点も共通している)。観ている途中で気付き、嫌な予感がしたが、的中してしまった。残念。
感情を発散させるような個性的なシーンの連鎖と、ステレオタイプな物語の帰結という落差に辟易してしまった。A(本作ではイチ)という人物とB(本作では二)という人物どちらと添い遂げるか、という物語は両者の比較を都度提示しなければならないため、理屈っぽくならざるを得ず、映画を停滞させてしまう悪手に思えてしまう。この点は、原作ありきのため
仕方ないところなのか。
松岡茉優の怪演をはじめ、役者陣は好演であるだけに、非常に勿体無い。

消化不良なので年末までにもう一本位何か観たいなー
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