矢野

勝手にふるえてろの矢野のネタバレレビュー・内容・結末

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

勝手にふるえてた。

序盤ありがちなイタい女だな〜童貞は可愛いな〜という気持ちでほのぼのと見ていたところ
中盤の身に覚えのありあまる号泣に嫌な予感を覚え
ミュージカルパートで悲鳴をあげた後は最後まで頼む、頼む、消えないでくれ、頼む…!とずっと思わされたと言うか
それすら私の中に押し込めて否定していたありのままの自分を受け入れて愛してくれる王子様を求める心が可能性が潰える事を拒んで暴れ回ってただけっていうか
マジで知ってて目を逸らして受け入れて共存してた悪魔が封印とかれてもがきまくる映画でした。8年前に見てたら死んでたかも知れない。

キャストの顔がいいのとコメディの趣味が個人的には好みで日本映画特有の薄暗い撮り方をしないので普通に見てもとってもいい映画だけど、
いつかの昔に自分の在り方を悩んで、解決はしないながら折り合いをつけて毎日生きてるアラサー辺りに是が非でも見てもらいたいし
これをアラ還辺りが見てどんな感想を抱くのかもめちゃくちゃ聞きたいなと思いました。案外今の私らが中学生見てるような照れ臭さに襲われるんですかね。

強いて言えば勝手にふるえてろの使い方はヒロインじゃなくてカレピの口から聞きたかったかなとは思うけど私綿矢りさはインストールと蹴りたい背中読んで合わねえなと判断してたのでむしろブレが少なくて安心しました。
今年の邦画は豊作そうで嬉しいですね。
矢野

矢野