二度ふるえた。
一度目は「自分が好きになった人に好きになってもらいたい」という恋愛欲求が叶わなかったときの計り知れないダメージに。
二度目は「人は基本的に自分に対して関心を寄せていない」という事実を突きつけられたときの圧倒的な孤独感に。
“人付き合い”において、誰もが思い当たる節がある苦々しい経験の極地を見た気がした。
「妄想」と「現実」の間には必ずギャップがある。
それでも僕たちが妄想をやめられないのは、現実の世界には自分にとって不都合な真実があることを、すでに知っているからなのだと思い知らされた。