「勝手にふるえてろ」
その言葉が出た時、こっちがふるえた。
おそるべし松岡茉優。
24歳で恋愛経験ゼロのOLのヨシカ。
中学時代の片思いしていた“イチ”(北村匠海)との些細な思い出を膨らませて脳内恋愛をする日々を過ごす中、職場の同期の“二”(渡辺大知)から「付き合って欲しい」と告白されてしまう。
思い出の中の脳内彼氏“イチ”と、べつに好きでも無いが生まれて初めて自分に告白というものをしてくれた現実の彼氏候補の“二”との間で揺れてラチがあかなくなったヨシカは思い出じゃなく現実の“イチ”に会ってみようと同窓会を企てる。
そんな、こじらせオタクOLの恋愛コメディ。
とにかく主人公のヨシカを松岡茉優のハマりっぷりに、ほとんど同化してるようにさえ見えた。
色々こじらせてるんだけど、それはそれとしてちゃんと生活を送っていて別に変な方向に振れてない感じは男女問わず全然いるでしょと思わせる存在感だった。
世の中(他者)との“距離”、自分の“高さ”、それがピタリと交わる座標は脳内妄想では測れない。
ペタンコの靴の方が、近くにね。