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勝手にふるえてろのdeenityのレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
4.1
本当に本当に久しぶりに更新します。もう9月の忙しさにやられてまして…。1ヶ月で1本というペースは映画を見始めてから初めてのペースです。ここからは徐々に回復したいです。

友人の猛烈な推しで鑑賞した作品。元々見たかったんだですけど、上映している映画館に行くタイミングがなくて行けず終いでした。

松岡茉優がちょっとこじらせガールを演じています。めちゃくちゃ陰の雰囲気満載ですが、こんな可愛いなら例えオタッキーでもほっとかんでしょう。
ヨシカは学生時代からイチにベタ惚れ。イチを演じるのがあの『君の膵臓をたべたい』の冴えない北村匠海くんかい。別人というか、これは確かにイケメンですな。

結局のところ、ヨシカの現実と妄想のギャップが前半と後半で一変するところが流れの転換であり、常に妄想世界では自分がイチに見合う最良の女のような妄想で作り上げた偶像が一瞬で崩れ去ったあのベランダでの一言。自分の脳内妄想ワールドが崩れ去った切なさと虚無感。悲しくも大好きシーンであります。

脳内妄想って自分もすることあったけど、あれって現実にふと引き戻された時に猛烈に孤独感を覚えるんですよね。いろんな人と親しくなって、みんなが味方してくれて…みたいな妄想。現実は見向きもしない。妄想ワールド全開はもちろんですが、その孤独感を表現した後半シーンもまさに見所だと思います。

ラストの「勝手にふるえてろ」って今までの自分との決別かの如く言い捨てるヨシカ。文句なしに松岡茉優でしか出せない魅力満載の作品でした。
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