いかえもん

メゾン・ド・ヒミコのいかえもんのレビュー・感想・評価

メゾン・ド・ヒミコ(2005年製作の映画)
3.7
気がついたら、西島秀俊祭り…。
これはオダギリジョー好きの友人のお勧めで、西島さんも出てるよという作品。評価が高いのは知ってたので、多少期待もしつつ鑑賞。
2005年の作品らしい感じですね、こういう雰囲気の映画、流行った気がする。

自分と母親を捨ててゲイバーのママになった父親が、年老いて開いたゲイ専用の老人ホームに、お金目当てで週末アルバイトに行く娘。最初はゲイを毛嫌いしていた彼女がホームの人たちと心通わせていくというお話。

これくらい本音で語るマイノリティの映画はいいですね。使っちゃいけない表現があるとか思う人もいるかもですが、それこそ表現の自由に違反するんじゃないでしょうか。人と人、特に親と子が本音をぶつけ合って、その上で受け入れられる部分は受け入れるというのが、お互いにとって本当の意味での優しくて深い人間関係じゃないかなって思うんですよね。自分には自分の正しさ、生きたい生き方がある。だけど、それがすべての人に受け入れてもらえるとは限らないし、それを相手に強制することなんてできない。それはマジョリティもマイノリティも同じだと思う。

以下ネタバレ


だから、この娘(さおり)が父親にぶつけた気持ちとその結論を、父親はまっとうな考えだ、だけどあなたが好きよと受け入れるシーン、さおりがゲイの人は自分勝手だと意見を述べ、オダギリジョーが出ていけという喧嘩をしたあとに、ラスト、また笑顔で再会するところがとてもいいなと思いました。

海辺の雰囲気がとてもいい映画だし、まあ、オダジョーファンの彼女が熱烈お勧めするのがよくわかる。なぜなら、オダジョーの色気が全開なので、特に興味のなかった私も目を奪われてしまいました。

あ、そんで西島さんは棒読みが目立たない程度の出番でした。でも、この前のクリーピーよりは大分よかった気がします。生き生きしてました。