翔海

コロンバスの翔海のレビュー・感想・評価

コロンバス(2017年製作の映画)
3.6
美しい建築は人の心も癒すことができる。

モダニズム建築の宝庫として知られるインディアナ州のコロンバス。その街に母と二人で暮らすケイシーは高校を卒業してからは地元の図書館で勤めていた。ケイシーはこの街も建築にも詳しい、本当は図書館で働くよりも大学で建築について勉強したいと思っていた。ある日、父の見舞いにコロンバスの街を訪れたジンと出会う。彼の父親は高名な建築学者で公演中に倒れて入院していた。ジンにとっても建築は昔から馴染みのあるものだけど、父親との確執から建築に対して複雑な思いを抱えていた。そんな対象的な二人は建築の街で出会い互いの悩みに向き合ってゆく。

静かに流れる時間の中で揺れ動く心情。
父親との確執から疎遠になっていた息子のジンは今更、父親に合わす顔がなく会うのを躊躇している。建築に興味があってもコロンバスの街に残る理由があるケイシー。以前、薬物依存になった母が心配だから自分の学びたいことも消極的に考えてしまっていた。互いに違った悩みを抱える二人は建築の街コロンバスで出会い新たな一歩を踏み出す。

コロンバスの建築や風景は心を落ち着かせてくれる。物語も大きな変化はなく、生活を送る中で人々と心情の変化を写した作品となっている。このジャンルの作品はあまり見たことがないから内容については深く理解できず、聞き慣れない言葉とゆっくり流れる風景に眠さを誘われてしまった。正直に言うと私はこの作品をあまり理解できなかったということだけはたしか。自分の理解力の無さに失望した。まだまだ、映画のことを理解できていないし、知識も少ない。幅広く作品に触れて自分の感受性を豊かにしたいとこの作品を見て思った。いつか、この作品の良さがわかるようになる頃にまた見直したい。
翔海

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