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コロンバスのmingoのレビュー・感想・評価

コロンバス(2017年製作の映画)
3.9
意図された水平垂直、徹底されたシンメトリー、映画におけるデザイン、心地良いほどの建築美が物語と絡み合いながら繊細に織りなす。建築と小津安二郎を愛するものなら心動かされるはず。モダニズム建築の宝庫として知られるインディアナ州コロンバスが舞台、対照的な2人の男女の恋愛模様を軸に、小津オタク(野田高悟にちなんでコゴナダと名乗ってるらしい)がおおくりする建築お散歩映画の秀作。デボラバークによるファーストフィナンシャル銀行をバックに車の上からタバコの箱を渡すシーンがお気に入り。
個人的に好きな一本「さよなら、僕らの夏」のロリーカルキン(ホームアローンのカルキン一族の弟)のナメきった態度が味出てて良かった。若者がゲームのしすぎで本を読む集中力が無くなっていると嘆くくだりでそれは低下ではなく「興味の対象になっていないから」という生意気な正論じみた正論にハッとした。そんな正論掲げたところで女性は皆正論嫌いだからあかんと思ったらご愁傷様、、、
ビフォアシリーズを彷彿とさせるまったりムービーの現代作品として居心地は悪くない、監督は「タンジェリン」のショーンベイカーみたいな売れ方をするぞって思ったら次回作もうA24製作コリンファレル主演で決まってたなんだただの天才か。過去のドキュメンタリー作品から裏打ちされた実力あり。「サーチ」で売れたジョンチョーあんまり好きくないねん、ハンモックによる美しい音楽も素晴らしいのだからやはりハンサムあててくれよ、ジャックキルマーあたりだったら満点。
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