辛ラ主義者

コロンバスの辛ラ主義者のレビュー・感想・評価

コロンバス(2017年製作の映画)
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 「コゴナダ」というのは変わった名前だなあ、アフリカかどこかの人かなあと検索してみて、そのフィルモグラフィーを見てびっくり。小津、是枝、ブレッソン、マリック、ヒッチコック、ベルイマン、ゴダール……といった新旧の巨匠のドキュメンタリーばかり手掛けている。もうね、思わず「シ、シネフィルだー!」と叫んでしまいましたね。なんなら「コゴナダ」という名前も野田高梧をもじったものだそうで、シネフィル監督としてやっていくぜという覚悟を感じる。

 にも関わらず、作品そのものはあまりにも刺激に乏しく……ちょっと、すみません、一部寝ちゃいました……。なので何も言う権利はないのだが、ホテルの反射物(鏡)のシーンはフライシャー(『その女を殺せ』)、グレイ(『エヴァの告白』)、ゼメキス(『マリアンヌ』)の創意に比べると、1万分の1程度の効果すら上げていないと思う。なんてシネフィルっぽく言えばごまかせると思ってますね……さーせん……。