KnightsofOdessa

サラブレッドのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

サラブレッド(2017年製作の映画)
4.5
[サイコパスとの友情が"結実"するとき] 90点

正直アニャ・テイラー=ジョイとオリヴィア・クックの太ももが一番の見所なんだけど、それだけで80点くらいはあげたくなる。可愛い女優の太ももを90分も眺めてられるなんて素晴らしいことなんじゃないか。アメリカの郊外で退廃的な生活を送る二人のJKが子供時代以来の再会を果たすと、片方がサイコパスだったと判明するという狂ったオープニングで始まるのも最高。多くの人はブレット・イーストン・エリスや『ヘザース/ベロニカの熱い日』などと比較していた。ランティモスやハネケまでの気持ち悪さには到達していないが、10年代モダンホラーとしては及第点。

物語はアニャちゃんの義父がいけ好かない野郎で、それを"殺してぇな"と言ったら"じゃあ殺しちゃおうよ"と返される類の映画である。二人のガールズトークが無駄に落ち着いているのも、計画があっさり進行するのもサイコパスのおかげなんだろう。本当ならキャーとかワーとか言う感じになりそうなシーンも、圧倒的に冷静なオリヴィア・クックの存在によって、サクサク進んでいくのは新しい。

ただ、確かにオリヴィア・クックの絶妙に表情のない感じとかは上手いんだけど、無駄にスティーヴ・ジョブズを礼賛していたのは意味不明だった。理想的サイコパス像ってことなんすかね。アニャちゃんも人物背景を読み取るのが意外と難しく、映画自体地に足が着いてない感じすら覚えた。

つまり、地盤はグチャグチャなんだけど、上に立っている屋敷は立派だったという感じか。終始モヤッとはするが悪くはない。というかむしろ好き。太もも最高。
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