えりみ

ヒットマン:インポッシブルのえりみのレビュー・感想・評価

4.4
原題をハンガリー語WEB翻訳したら「純情」て出ました…??
ハンガリー版のパッケージの方がストレートでイイです。
邦版コピーはイイ感じ♪
「不慮の事故で両足が不自由になった元消防士。その男は孤独な殺し屋の道を選んだ―」
なのに何故この邦題に??「車イスの殺し屋」じゃアカンのか。
邦題からイメージする「頭空っぽにしてガンアクションだけを楽しむ脳筋B級映画」を期待してみると超絶つまんないと思います('_')
でも、車椅子だらけのオープニングからちょっと洒落てます。
劇中にも差し込まれますが格好いい線画のエンディングも洒落てました。

メインキャスト3人が皆障がい者ってのが売り。
主役は先天性脊髄湾曲で下半身不随他進行性のある疾患も抱えている学生ゾリ。同級生?で脳性麻痺or小児麻痺のバルバと2人でコミック(グラフィックノベル?)を作りながら、先行き明るく思えない日々を過ごしています。並んで歩く姿からR2-D2とC-3POとか言われちゃってますw
ここに下半身不随の元消防士で、今はアルバニアマフィアのヒットマンとして生きてるおっさんルパゾフが絡んできて物語が進みます。
ルパゾフ役は分かりませんが、どうみてもゾリとバルバは演技や特殊メイクによるものでは無さそう。身体的ハンデを考えるとかなり危険なアクションにも体当たりで挑んでいるので見ていて飽きませんでした(失礼)。
ついつい「障がい者」でひとつに括りがちですが、劇中では3者三様の違いがネタになったりして健常者含め「10人十色」だということを気づかされる感じ。この辺が裏テーマなのかも。自販機で飲み物買うシーンがツボにハマりました♪
とはいえ障がい者であることを武器にした暗殺シーンは3回共なかなかスタイリッシュ。トンデモ演出も少な目でアクションも楽しめました。
短い尺に青春こじらせからオッサンの嫉妬まで入れ込んでなかなか盛りだくさん。

「96時間」シリーズでヤバいなと思ったアルバニアマフィア、今作のセルビアマフィアも負けず劣らずヤバそ気(ハンガリーと国境が接してるのねセルビア)。「ノーカントリー」のハビエル・バルデムみたいな奴がボスなんですけど一番の部下は人間じゃなくて犬です。人は信用出来ないんでしょうね。1匹死んじゃうのが悲しいですが、車のウィンドウを突き破るギミックが秀逸でした♪
邦版パッケージからはスタイリッシュの欠片も感じさせませんしそもそも「スタイリッシュってナニ?」て聞かれても、口の中でモゴモゴ言いながらスタスタ足早に立ち去っちゃう方なので、見るか見ないかはあなた次第(-。-)y-゜゜゜
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