あお

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のあおのレビュー・感想・評価

3.9
難しくて、冒頭30分はかなりきつかった。何が難しかったかというと、内容というよりオジさん達の区別である。記者や役員の顔がみんな同じに見えて、それぞれの名前や肩書を一致させられないまま時間だけが過ぎ去っていったw まぁ実際こんな感じだろうけどさ…もう少し特徴あるキャラがいてくれてもいいのに。笑

事態が動き出してからは話が進むほどにおもしろくなり、テンポも上がっていった。
企業には財産や従業員を守る義務があるけど、それもすべては社会に対する「使命」あってこそ。その重要な判断を最終的に下すのがつい最近まで主婦だった女性であることも本作のテーマの一つと感じた。
社内に悪い人がいなくて、みんなが一丸となって本気で仕事してるのがまた良かった(だからこそ人物の認識に難があるのだが…笑)。

ワシントン・ポストは大手紙だと思っていたので、小さな地方紙だったことを知らないと最初ちょっと混乱する(ケイはどこのオーナーなの?と)。多少の予備知識を入れてから観たほうがよかったかもしれない。

メリル・ストリープさんの知的な美貌が素敵。
当時の活版印刷の様子も見られて楽しい。

そして…終わり方が…!!!(驚)これこそ私は調べないと何のことやらわかりませんでした。映画の終わらせ方としてあまり見たことがない、秀逸なメッセージ。

Blu-Ray付録の特典映像は本編の理解の助けにもなりおもしろかったです。


余談だけど、日本の『新聞記者』(2019)もこんな感じが良かったなー。

「新聞記事は歴史書の最初の草稿だ」「いつも完璧じゃなくても最高の記事を目指す。それが仕事」
あお

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