当たり前だけど、やっぱりスピルバーグは映画つくるのウマイですわー。
多くの人物を登場させながら誰が何の役割でどう動くのか、はっきりとわかる。興味を文書の公開に集約させて、カタルシスへともっていく展開はお見事。
自分の頭の問題なんでしょうけど、映画観てて「これ誰やねん」「これ何してるんだっけ」というときあるんですよね。そういったストレスを全く感じさせないのは流石です。
映画としての面白さは間違いない。ただ今の日本の現状にタイムリーすぎて冷静な評価ができないというのが正直なところです。
映画で描かれる権力と報道の関係は誰もが信じたい正義であり、あるべき姿。そこに異論はない。
しかし今の世の中、情報をいいように操ってるんじゃないの?という疑問は権力にあると同時に、報道する側にもあるのではないか。
現状に照らしてみて「報道がんばれ映画!」とピンズドに世の中を描いたと評する人たちが多い。でも自分は普遍的な物語としてこの映画は面白いけど、現在の状況を描いてると言われれば他の問題点もあるのではないかと感じる。だからピンとこない。
くり返すけど素晴らしい映画であることは間違いない。常日頃から「映画とは一面の真実を描いたものにすぎない」と言ってる自分がこういうこと言うのはアンフェアだとは思う
でもこういうことを言いたいくらいこの映画は現実とリンクしちゃったので……映画って今の世の中を描くものだけど、タイムリーすぎると観るの疲れるなー。