現在は生放送で感想中の丈兄丸

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書の現在は生放送で感想中の丈兄丸のレビュー・感想・評価

3.5
恥ずかしながら、当時の問題は全くの無知状態で鑑賞。
題材上、小難しくなりそうな話だが、そこはさすがのスピルバーグ監督。
入りやすい演出と見やすい心地よさで、情報に全てついていけずとも、この物語や各シーンで、何が問題で何を迫られているのかということが分かるよう描かれてるので、
早い人なら、中学生ぐらいからでも楽しめる作りにもなっているところが、さりげなくも凄いと感じた。


本当の意味で『民主主義や、自由とは何か』を、今改めて映画で語り直すことの意味…
それはどの国にも通じる社会のあり方であり、
社会を作るのはサラリーマンであれ社長であれ大頭領であれ『一人一人の言動で変わっていく日常の未来』なのではないか。

だからこそ、当時の人たちがいかにして報道の自由を勝ち取ったのか…
そしてそのおかげで、今私たちは理想を求めたり公平に社会を形成していく生活をおくれているんじゃないか……ということを、個人的には問い直させられてる気もした。


EDの『…えっ?!』という終わり方も含め、
最後まであれこれ元ネタを知りたくなる作りだった(笑)


本当の幸せとは、
今起こりうるあらゆる危険を考え、保守に徹することか。
それとも、リスクをかけてでも、真実や人としての信念を貫くことか。

ただ一つ言えることがあるとすれば、
今の生活に根付く尊厳を作ってきた歴史の変革者たちは、
きっと皆、後者だったんだと思う。

大きな決断を迫られた時、
この映画を見返して、勇気をもらいたくなる…
そんな一作でした。