なお

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のなおのレビュー・感想・評価

3.9
報道の自由 VS 政府

ベトナム戦争に関する政府の関与の歴史・ペンタンゴンペーパーズを新聞で掲載するまでの編集主幹(トム・ハンクス)と社主(メリル・ストリープ)の「ドラマ」を描いたのが本作品。

冒頭のベトナム戦争シーンで「バンドオブブラザーズ」を連想させるような気がして、あっスピルバーグ監督作品なんだなって認識。
スピルバーグ監督が凄いところは、どの作品もエンタメとして成立してしまうところ。本作品だって、アメリカの報道史の中でも重要な史実を描いているのにエンタメとしてとても楽しめる。そこはお見事としか言いようがないと思う。
ニクソン大統領の統治者としての在り方を完全批判する形で脚本が練られていますが、それを踏み台にして描いたのはあくまで女性のドラマ。史実に対してどこまで脚色されているかはわかりませんが、グラハムの決断の勇気にとても感動したので、そこは監督の思う壺だったのだろう。
歴史を学びに劇場に来た人は偏った作り手に批判的にはなりそうだね。

ハンクス×ストリープ×スピルバーグのハリウッド界最高の才能が集ったこともとても興奮しました。
音楽(ジョンウィリアムズ)も最高でした。

大人な時間を過ごしたい時に、この作品をチョイスするのをオススメ。
(ベトナム戦争、ウォーターゲート事件の知識があったらより楽しめます)
なお

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