ひろ

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のひろのレビュー・感想・評価

4.0
スティーヴン・スピルバーグ監督によって製作された2017年のアメリカ映画

ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書の存在を暴露したワシントン・ポストの2人のジャーナリストの実話を映画化した作品

監督スティーヴン・スピルバーグ、音楽ジョン・ウィリアムズというのは長く映画界に君臨する映画の方程式である。その方程式にオスカー俳優であるメリル・ストリープとトム・ハンクスという数字を当てはめたら、面白い映画という答えが出るのは言うまでもない。むしろこのメンバーでコケたら大惨事である。安心してください。この方程式は未だ健在でした。

この実話の焦点は、国家権力と言論の自由の対決。1971年のニクソン政権以前からのアメリカの嘘を新聞紙が言葉の力で暴く。報道は監視役として毅然とした態度をとらねばならないのだ。この作品を日本のマスコミにも見てもらいたい。最近のマスコミは国の監視どころかどうでもいいニュースを横並びでタレ流す体たらく。国は国で秘密保護法などで国民の権利を脅かしつつあるし、真のジャーナリズムを持った人が必要な時代になってきた

ちょっと話が逸れたけど、緊迫感があって面白い作品だった。ワシントン・ポストの女社長グラハム役のメリル・ストリープと編集主幹ブラッドリーを演じたトム・ハンクス。この2人の演技について語るなんて野暮だからやめとくけど、アカデミー賞でいつもノミネートされるってすごいことだよなあ

歴史的にはこの作品の話の後にウォータゲート事件が起きるので、そのまんまのキャストでニクソン対ワシントン・ポストの対決を描いて欲しいなあ。スピルバーグ監督の映画で映画を好きなった世代だから、未だにスピルバーグ監督の作品を映画館で見れるだけで嬉しい。スピルバーグは日本の漫画でいう手塚治虫みたいなもの。これからも映画の素晴らしさを教えてくれることでしょう
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