こうん

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のこうんのレビュー・感想・評価

4.5
「ブリッジ・オブ・スパイ」に続くスピ叔父さんの仕事人アゲ映画。
〝ペンは剣より強し〟を証明するかのような信念の物語でありながら「女はすっこんでろ」という圧力に対して「いいえ言わせてもらいますだって人間だもの!」というおなごナメたらあかんぜよ映画でもある。
ラスト、最高裁判所の階段の脇の方を下りるメリル・ストリープを迎える羨望と尊敬の眼差しに落涙せざるを得ないし、戦いを経た彼女が落ち着く場所は、〝小さな抵抗〟がペンが剣に等しく姿を変える場所であるのだ。
あそこの写植のフェティシュなカットの連なりにスピルバーグの映画屋魂を感じざるを得ないし、映画史に何万回と登場した、輪転印刷機の動き出すときの「キター!」感ったらないです。

その階下の輪転機の震動を確かに感じながら記事を書くボブ・オデンカークさんのなんとも言えん感情に僕はアカデミー賞あげたかった。

「大統領の陰謀」観てね!と言わんばかりのラストについつい笑ってしまったですよ。そのスピ叔父さんの目配せと、この現実に。
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