始まる前になぜかめちゃくちゃ眠くなって、会話劇の中に作品だし、もう頭働かないからもうダメかもと思ったのもつかの間、、、テンポの良さと適度な緊張感の連続でいつのまにか目が爛で眠気なんて吹っ飛んでしまうほど面白かったです。
ワシントンポスト紙の社長であるキャサリン(メリル ストリープ)のキャラクターが想像とは全く異なり、おっとりとしたお嬢様がそのまま社長に祭り上げられた感じというのもあり、尚更彼女の決断に並々ならぬ覚悟を感じてしまうし、生まれながらのジャーナリズム精神に溢れた、仕事欲丸出しのベン(トム ハンクス)との凸凹感もバッチしでした。
私はこの作品を観るまでこのペンタゴン文書の事は全く知らなかったけれど、そんな私にさえも理解しやすい演出と脚本で物語にグイグイ入っていけるのはさすがスピルバーグ作品だなと改めて感心してます。
因みにこの内容は今の日本人にとっても、遠い昔におきた他国の事件って割り切ることができない。
憲法改正で戦争で国民が何処かの国に送られる可能性もあるし、文書改ざんも国家ぐるみでしてしまう今の日本じゃ笑い事じゃないよね。
この作品はニクソン大統領をとことん悪人に描いているけど、日本の報道機関は一体全体同じような立場になった時にこんな風に報道することはできるのだろうか?
日本は民主主義を演じているだけの国だとどこかの米国人ジャーナリストが言ったという。
政治家以外で政治を、国を変えていくことが出来る可能性があるのが報道の力であり、国家が国民のものであり続けるのは常に報道の視点が国民よりになることご前提なのだろう。
「政治家と報道人が友人になるべきではない」
ベンの台詞が後々引いてこびりつきます。