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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のbabygrandのレビュー・感想・評価

4.2
大好きなスピルバーグ監督の硬派な社会派映画。
時代背景の知識が乏しいせいと、会社の株式公開(IPO)などよく分からない話しで、最初から置いてきぼりになりかけたが、
話しが進むに連れて徐々に話にドライブがかかり最後まで一瞬たりとスクリーンから目を離せなかった。

40年前の話しだけど今でも通じる普遍的なテーマ性と、それを力まずサラッと「上手い」見せ方で撮ってしまうスピルバーグには、さすが!と言うほかにはないと思った。

今まで巨大な権力と戦う記者もしくは編集者の映画はたくさん観た気がするが、一歩間違えれば全てを失いかねない発行人の葛藤は中々興味津々だった。

最初は男社会で全く相手にされなかったメリル・ストリープが遂に重い決断を下すシーンと、
誰も気にすることなかった契約書の定型句から対立する相手を論理的に黙らせるシーン、
最後他の新聞社も連携するシーンはマジで胸と目頭が熱くなった。


以下はこの映画の好きなディテール
・アナログ印刷機(輪転機?)の丁寧な描写が堪らんかった!
・トム・ハンクスの娘がレモネード売りで資本主義の本質を体験するシーン
・内線で家の複数な人が集団で会話するシーン
(昔、個人のケータイがなかった時代、親に友達との会話が聞かれるのは本当に嫌だったなw)


あと脇役の俳優さん達はどこかで見たことあるような俳優さんが多かったが、
ベテランの記者役は「ブレイキング・バッド」シリーズでソウル弁護士役を演じた俳優で、唯一な女性記者を演じた女優さんは「ゴーンガール」でベン・アフレックの双子の妹役を演じた俳優さんだった。
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