ニクソン大統領政権下の71年、ベトナム戦争を分析・記録した国防省の最高機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をニューヨーク・タイムズがスクープ。ライバル紙でもあるワシントン・ポスト紙は、編集主幹のベン・ブラッドリーらが文書の入手に奔走——。
実話を元にした映画はどれだけ脚色が入るかでリアル路線から、エンタメ路線まで幅があり、本作はエンタメ寄りだが、スピルバーグらしい絶妙なバランス感覚に仕上がっている。
メリル・ストリープが、重い決断をするときの迫真の演技は見応え十分だ。素晴らしい役者さんだと改めて感じさせられた。
そして何よりも、スピルバーグ監督のどんなジャンルでも素晴らしい映画をつくれる多才さには、驚くばかりだ。