ウサミ

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のウサミのレビュー・感想・評価

4.0
トムハンクスとスティーブンスピルバーグの名コンビが、またしても面白い映画を作ってくれました。

"報道の自由"を守るために戦うものたちの映画。
トムハンクスの、信念を貫いて突き進む感じがカッコよかったですね。

でも、あくまで彼は引き立て役。本作の主演はメリルストリープです。彼女の演技がリアリティがあって素晴らしかった!

たしかに、女性からしたらヒーローだと思います。女性の地位が低かった時代に、政府に対して、社主として真っ向から勝負を挑んだわけです。
でも、みんながみんなそんな強い人ばかりじゃないと思うんです。"エージェント・カーター"みたいな女性ばっかりじゃないですからね。

男たちの中で意見も言えないし、極度の心配性で、お人好しで、才ある父や夫に引け目を感じてる。
でも、新聞社にとって本当に大事なものを理解してて、誰よりも会社を愛してる。
そんな彼女だからこそ、女性のヒーロー像としてリアリティがあって、寧ろすごくかっこいいなって思ったんですよね。
キャラクターの描き方も、メリルストリープの表情や声や仕草も、すごく良かったです。

ちょっと文句があるなら、もうちょい緊迫感のある、シックな感じでも良かったのかな?と。
ただ、少し重苦しくて小難しい話を、エンターテイメント映画として昇華させるというのは本当に凄いなぁとも同時に思いました。

歴史映画のいいところ、それはもっと学ばなきゃ!と思えることかと。
ベトナム戦争、ニクソン政権。言葉だけ知っていても、この映画のような語り継がれるべきバックグラウンドをまだまだ知らなくて、学びのモチベーションになる
同時に、当時の政府側のことも学ばなくてはならないな、と感じました。
ウサミ

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