candydandy2507

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のcandydandy2507のレビュー・感想・評価

4.0
スティーヴン・スピルバーグ監督。メリル・ストリープ、トム・ハンクス。報道の自由をめぐる新聞社と政権との戦い。政権からの訴追の脅しや出資者からの出資金引き上げの圧力もある。そんな中で、ベトナム戦争をめぐる歴代の政権のウソを暴露する勇気を持てるか。「brave(勇敢な)」という単語が繰り返される。本作制作の契機としてトランプ政権のことが念頭にあったのは間違いない。実話だとはいえ、時代に即応してこれだけ激烈な風刺映画を作ってしまう監督、俳優たち、そしてそれを可能にするアメリカの民主主義の底力に敬意を表したい。一方、日本の現状を考えると絶望的な気持ちになる。政権と国家は別物なのに、政権を批判すると国家を批判しているかのように叩かれる。みんなで忖度して多くの場合批判は自己規制してしまう。「報道が仕えるべきは国民だ。統治者ではない」はずなのに。
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