危険! それは愛ではない!地獄愛!
劇場で観なくてよかった。
トラウマになっていただろう。
グロリアは娘モニカを抱えるシングルマザー。
彼女は、友人に勧められて出会い系サイトでミシェルに出会うが、彼は寂しい女を食い物にする結婚詐欺師だった。
ミシェルからどうしても離れられなくなったグロリアは、ミシェルが騙した女性を殺害し、彼と共に詐欺を働き始める。
こうして彼らの地獄愛が始まる。
1940年代、約20人の女性を殺した実在の殺人カップルをモデルにした狂気のドラマ。
1990年代の映画「ナチュラル・ボーンキラー」(ウディ・ハレルソン&ジュリエット・ルイス)を彷彿させるが、狂気の点ではこちらが数段上(だろう、恐らく)。
そして、この作品は 女の情念が凄まじい。
モニカが歌いながら、殺害した女性の足首をノコで切断したり、燃え盛る炎の周りで二人が全裸になって狂い踊ったりと、かなり描写がキツい。
騙す方だったミシェルが、徐々にグロリアの狂気に侵食されて、挙句には斧を振りかざしてしまう。
去年「アシュラ」を観た時と同様に 救いのない作品だった。
原題の”Alleluia”(ハレルヤ)というのも すごく意味深なタイトル。
※劇中映画で、ハンフリー・ボガートとキャサリン・ヘップバーンの「アフリカの女王」をやってました。狂気のカップルとの対比が面白い。