地獄愛の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

地獄愛2014年製作の映画)

Alleluia

上映日:2017年07月01日

製作国:

上映時間:93分

3.4

あらすじ

シングルマザーのグロリアは、出会い系サイトを通じてミシェルという男に出会う。ミシェルは寂しい女性を夢中にさせ、女性の性的欲求を満たすことで生計を立てる結婚詐欺師であった。グロリアはミシェルに出会った途端深い恋に落ち、ミシェルが結婚詐欺師だと知ってもその恋は冷めることはなく、娘を放棄するほどミシェルを付け回し、二度と自分から離れないように強要する。最初はそんなグロリアを恐れていたミシェルも、いつし…

シングルマザーのグロリアは、出会い系サイトを通じてミシェルという男に出会う。ミシェルは寂しい女性を夢中にさせ、女性の性的欲求を満たすことで生計を立てる結婚詐欺師であった。グロリアはミシェルに出会った途端深い恋に落ち、ミシェルが結婚詐欺師だと知ってもその恋は冷めることはなく、娘を放棄するほどミシェルを付け回し、二度と自分から離れないように強要する。最初はそんなグロリアを恐れていたミシェルも、いつしかその異常な愛を心地よく感じ、兄弟と偽り共に結婚詐欺をする道を選ぶ。 しかしそんな二人の歪んだ愛は、やがて未亡人を次々と殺す狂気へと変わっていく―。

「地獄愛」に投稿された感想・評価

リバイバルを「ハネムーン・キラーズ」とともに観賞。
「ハネムーン~」と同じ事件を題材にした映画ですが、こちらは2014年ということで近作であります。いきなり脇にそれるんですがこの二作のパンフの情報量の少なさってベルギー映画だからなのか?「ハネムーン~」とか、柳下毅一郎がどうにか文字数稼いでるが、それが逆に情報量の少なさを露骨に示しているし、「地獄愛」に関しては値段に対する情報量が少なすぎる。もうちょっとどうにかならんかったんかいな。
と、愚痴はこのへんにして本編の感想をば。

 露骨に寒色なライティング(って言っていいのかしら)とか、あまりに露骨すぎて額に笑ってしまうのですが、グロリアのような異常者()を映すにはこれくらいやりすぎている方が正しいとさえ思えてくるから不思議。

 それにしてもグロリア役のロラ・ドゥエニャスの顔がすんばらしい。黒目がちな双眸とか口のシワとかすっげー魔女っぽくてよろしい。ちょっとだけスカーレット・ヨハンソンぽい顔立ちでもあるという。まったく似てないんですけど、似てる。そんでもって映画の冒頭からこの魔女の目がこっちを凝視してくるんですよねぇ。ちょっと本気でやめてほしかったです、はい。「マジカルガール」がラストに持ってきたのとは逆ですな。一種のファム・ファタールといってもいいかもしれませんが、どちらかというと自身のファム・ファタール性によって自らを縛っているようにも見えるんですよね、客観的には。とはいえハネムーンと同じで結局は二人の愛に収斂していくわけなので、どうでもいいわけですよ客観性というか冷静な視線なんてものは。

 一方のミシェルについて。別にこの人に関してはグロリアほどの魅力があるわけでもないんですよね。それだけミシェルが強烈すぎるんですが。

 ハネムーンとは逆に彼が黒魔術をやっている部分が強く描写されているんですが、そこに頭痛の要素が加わっているんですよ。頭痛が起こるタイミングなんか注意してると割とパンピー的なのかなーとか、子どもは逃がしたり殺すのを躊躇したりする部分を見ると正常な部分とかあるのかと思ったんですが、最終的に行き着く先を考えるとミシェルもミシェルでやっぱおかしい。

 多分、この作品においてこの二人は幼子として描かれているんじゃなかろうか。欲望のまま動く二人はよく言えば純粋で悪く言えば赤子のそれ。その描写が顕著なのはダダをこねるグロリアとそれをいないないバーのようにあやすミシェル。そしてグロリアの足の指を乳飲み子のように吸い付きむしゃぶるミシェル。
 ともかくグロリアでしょ、うん。男ができるやいなや子どもを友人に預けて出て行くグロリア萌え~。急に歌いだして死体解剖はじめるグロリア萌え~。

 グロリア萌え映画、それが地獄愛
きき

ききの感想・評価

3.0
枯れた中年シングルマザー、という自分との共通項はあるものの、ともかくヒステリックな主人公にひとつも共感できず、愛しているわけでも依存しているわけでもなさそうだし搾取するものもなさそうだし、むしろ思う存分仕事を邪魔されているというのに、彼氏もなんでこのひとといっしょにいるのかなあ、とおもいながらみていました。
てゆうかほんとうに邦題はなんとかならなかったんですかね。原題の「ハレルヤ」そのままでよかったと思うんですけれども。
原題「ハレルヤ」だとよく伝わらないから邦題「地獄愛」にしよって考えた人天才だと思う。
主演の女の人の表情だけで3割くらいこの映画占めていると思うし、本当の顔と演じている顔の違いがこちら側に伝わるように、でもどっちも演じているわけだから、この女優さん自体も相当こわいなと。
偏見なんですけど、フランス映画って血のシーンとセックスのシーンが何回も繰り返されて、それが混じり合うって感じしません?
もっとどぎついかと思ったら、そうでもなかった。
理解できるような狂気を持っていて、そこが良かった。
こういうゴア描写満載の映画ってやっぱ楽しいすね。最近、冒険を忘れた名作鑑賞人間と化していた身としては余計にでした。

内容はまぁね。
変な人と変な人が恋に落ちて狂気。という感じなんで恋愛に疎い私としてはてんで理解、共感出来なかったですけどね笑

変態同士が変態的に仲のいい幸せそうなカップルの感じは好きなんですが、危害を加え出すのは本当勘弁す。当たり前ですが。

ファブリスドゥヴェルツ監督は「変態村」以来でしたが、面白くないけど忘れられないシーンがある感じはとても良き。

なんせ、みなみ会館の椅子が心地いい
ひな

ひなの感想・評価

3.8
ヒモでセックス依存症の女性を夢中にさせるのが天才的な男と、彼に依存しすぎて嫉妬から殺人まで発展するメンヘラ女の恋物語。
唐突にミュージカル的に始まる歌と、作業感溢れる死体の片付けシーンがかなりツボ。殺人まで起きてるのに本人同士はあくまでコミカルに情熱的に恋愛してて、狂気に満ちた恋愛映画。
ただ、回収しきれてない伏線とか説明が足りなくて理解できないまま終わった部分も多数…疑問が残るのが残念…
個人的には日常と、そこに垣間見える狂気とのバランスが好きな映画でした。ダンスシーンとか日常の風景の切り取り方とかちぐはぐ感が面白くて好き。EDの音楽と2人の最後を予感させる終わり方も余韻が残って好き。
Aika

Aikaの感想・評価

4.0
女は怖い…その一言に尽きる。

ファブリス監督〈ベルギーの闇三部作〉の第二弾。ロンリー・ハーツ・キラー事件の殺人鬼カップルが題材。

彼が結婚詐欺師だと知っても愛する気持ちは変わらないグロリア。育児放棄し彼の詐欺へ加担するものの、嫉妬で狂っていき殺人を犯す。

グロリアを演じたロラ・ドゥエニャスがとにかくすごい。
少女が恥じらいながらラブレターを差し出すかのようにお金を渡し、嫉妬に狂うと癇癪を起こし地団駄を踏む。そして般若のような顔で人を殺し血まみれで立ち尽くす。

でも彼女は決して殺人に快楽を感じる訳ではなく、彼を愛するがゆえの行為。
彼の歪んだ過去も、そこから逃れられない現在も、全てを受け入れ愛を注ぐ。

そんな彼女に彼も理想の母親像を見て心を許していく。

出会うべくして出会った運命のふたり。
狂気の共依存。

許されることではないのはもちろんわかっているけど、彼女の根底にある感情は同じ女性としてわかるものが…

そんなグロリアに共感してしまった自分にびっくりしたけど「どのようにすれば観客とキャラクターが共鳴するかを考えた。その答えが狂気の愛だった。」と監督が語っているのを知って少し安心した笑

結婚詐欺に次々と引っかかった女性たちが抱く優越感、彼を慕う少女にまで見えた嫉妬心。
女のいやらしさと哀しさをとことん塗りたくったような作品。

次は同題材の「ハネムーンキラーズ」を観ようと思います。
「変態村」のファブリス・ドゥ・ベルツ監督作。
ハネムーンキラーズと同じ事件を題材にし殺人鬼カップルを描いた。 2人で映画を観にいくシーンとキャンプファイアーの周りを全裸で踊るシーンが印象的。

こっちのマーサ(グロリア)はただただ狂気的で怪物感がつよい
"バツイチ子持ちで見た目も美人"という主人公の設定は、この話に合ってないのでは…。単なるメンヘラというレッテル貼りに繋がり、キャラクターを単純化してしまっているように感じます。

壮絶なバイオレンス描写やショックシーン、異常なダンスなどは驚くものがあったけど、『ハネムーン・キラーズ』に比べ異常性の説得力は弱いし、詐欺師との切なく、可笑しく、愛らしいやりとりがなかったので、愛の普遍性を描くところまで至っていないのが残念。

味を濃くしただけで深みのない料理という印象でした。
いやぁ…これなぜかモテてる中年ヒモオヤジと、妙齢の女性の、それはそれは痛々しくてキョーレツな映画だった。その歳でそれはどうなの?からの常軌を逸脱した嫉妬、もうね、不快指数高すぎて見応えあるよ。さらにロックな人体切断、おかしなテンションでダンスとか唐突の歌とかもう大変です