このレビューはネタバレを含みます
サスペンスものにSF要素…厳密には超常化学が追加された作品。主演の櫻井翔がビックリするくらい空気でした。
母親と妹が亡くなり、自分を植物状態にした犯人が実は父親で、復讐するために記憶を無くしたふりをしながら「ラプラスの悪魔」よろしく、あらゆる現象を予知して殺人を成し遂げる…という感じの話なんだろうけど、実際問題どこまで予知できてるのかよく分からなかった…。
途中で「なんで今のタイミングで復讐を?」みたいな事言ってるんだけど、ラストを見るにあのタイミングでダウンバーストが発生するのを予知して逆算して復讐してたってことなのかな?
回りくどすぎじゃない?
それより何より、各登場人物や関係性の描写が薄すぎて、色々考察するんだけどそれのほとんどが「刑事の勘」だし、しかも結構当たってるし、よっぽどお前の方が「ラプラスの悪魔」じゃねぇか!と思ってしまった。
サスペンスものとしては正直う~ん…という感じだけど、作者の東野圭吾曰わく「今までの自分を壊してみた」とのことなので、新境地一発目としてはありなのかもしれない。
豊川悦司の存在感が全てです。やっぱりこの人は善人やらせても悪人やらせても凄い人だ…。