Joey

ライフ・イットセルフ 未来に続く物語のJoeyのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ここに居るのは、共感できる人達だけではない。どんな理由があろうとも自殺は許さないし、どんな理由があっても最愛の家族から離れていくという選択肢はない。自分は残された家族だった。だから突然居なくなった人のことなど許せる筈はない。残された家族のことを思うと胸が張り裂ける。全身の水分が涙となって流れ出てくる。

残された家族は、いつ終わるか分からない闘いに巻き込まれる。人を失った辛さは決して消えることはない。また誰かを失うという恐怖心が襲ってくる。愛すべきスペインの母親は「自分が死んでも、あなたの中で生き続ける」と言う。しかし、自分の中には愚かな男も同居することになる。それ故、自分も誰かを不幸にすることになるのではないかという恐怖心とも闘うことになる。

絶対に共感してはならない。こんな男にはなってはならない。そう自分に言い聞かせながら2時間を耐えた。共感できる子供達の幸せだけを願ってスクリーンを見つめていた。最後は救われた。一緒に闘ったような気になる。確かに、ああやって文章にしないと過去は精算できないような気がする。自分と重なる部分が最後に訪れた。
Joey

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