夜更かしシネマ

ライフ・イットセルフ 未来に続く物語の夜更かしシネマのレビュー・感想・評価

4.3
すべての瞬間が、誰かの人生と交差している。

よくある恋愛ものかと思いきや、めちゃくちゃ良い映画ですやん。人生賛歌ものですね。
最近ではスターウォーズに出演していたオスカー・アイザックがウィル役、レディ・プレイヤー1でサマンサを演じたオリヴィア・クックがディラン役として出演しております。

本作は時系列が少しずらされているのですが、チャプターが5つに分けられており、尚且つ語りによって進んでいくので非常に観やすいです。
まったく関連のないと思われた複数の人生が繋がっていくという構成がカタルシスを齎しております。縁もゆかりもない人と人が、何気ない日常の選択の一つで繋がっていく。これはバタフライエフェクト、バラフライ効果と言ったりもしますが、「目の前で飛んでいる蝶の羽ばたきが、どこかの国では台風を巻き起こしているかもしれない」という、ようするにカオス理論ですね。哲学です。それがたびたび頭をよぎりました。

そして一見最悪である出来事も、巡り巡って誰かの幸せに繋がる事もあるよ。というメッセージも込められていると感じました。

「人生そのものも『信頼できない語り手』」
人生というものは、主人公である自分ですら信じることができないくらいに、奇跡に溢れていて、不幸な出来事も、別の誰かの幸福に続いているのではないか。
人生に無駄なことなくて、もしかしたら日々起きることの一つ一つがバタフライ効果のように誰かの幸せを引き起こしているのではないか。どんな悲しみも無駄ではないのです。

ということでまさに「未来に続く物語」でした。
連綿と連なる数多の人生は、見えないところで交差しているから、誰の人生もどんな人生も、いつか来る未来の誰かの幸せに紡がれていく人生であることは間違いない。そう思わせてくれる良作でした。