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リバーズ・エッジのmanamiのレビュー・感想・評価

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
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原作の連載当時まさに高校生だった私、岡崎京子×オザケンってだけで目頭が熱くなる。
CMの都市伝説をYouTubeで確かめることもできなかった、1993年。ヘアスタイル、ファッション、電話事情、猛烈な愛しさと切なさと懐かしさとを感じる。
学校で河原で、立ち入り禁止の場所に居場所を求める高校生達。それはタバコやドラッグやセックスも同じこと、禁止されているものに魅了される。
彼らはみな満たされない思いにつぶされていて、そのはけ口として力、性、食、嘘などに依存している。
二階堂ふみの肉体が美しくて見惚れる。
吉沢亮のビジュアル、裸体まで含めて岡崎京子が描いたっぽさが充満。
こずえも佇まい、話し方、動きなど、岡崎京子の漫画が動き出したら本当にこんな風じゃないかと思える。
画角サイズは漫画のコマを意識したそうで、まさにその狙い通りになっている。

ただ一つマイナスの意味で気になったのは、あの当時、「すごい幸せ」という用法はもうあったかな? まだ「すごく幸せ」ではなかったかな?

それにしても出かける間際にベレー帽をやめて、ニット帽にして行って良かった…
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