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リバーズ・エッジのKUBOのレビュー・感想・評価

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
3.8
2月4本目の試写会は行定勲監督最新作「リバーズ・エッジ」。

岡崎京子原作の映画化だが原作未読で、「二階堂ふみ、吉沢亮、ふんふん、よくある少女マンガの映画化ね。行定も商業的なやつ挟むのね」なーんてタカをくくっての鑑賞。

なので、びっくりした。かなりショッキングだった。

主人公たちは高校生。「オリジナルラブ」とか「フリッパーズギター」とか「渋谷のHMV」とかの懐かしいキーワードからすると舞台は1990年。

いじめられてボコボコにされる山田(吉沢亮)。山田をボコボコにする観音崎(上杉柊平)。いちおう観音崎の彼女だけど山田を助けるハルナ(二階堂ふみ)。

これが高校での姿。

河原で見つけた「死体」を宝物と言い、見ると勇気が出る山田。「死体」の秘密を共有することで、不思議な絆で結ばれる山田とハルナと「こずえ」。「こずえ」はモデル。食べたいだけ食べるとトイレで全て吐く生活を続けるこずえ。ハルナの彼氏なのに、ハルナの親友ルミを抱く観音崎。高校生のくせに縛った女の首を締めながら中で出す観音崎。さらに、実はゲイで、中年の男に身体を売る山田。

これが校外での顔。

ともかく、全ての登場人物が病んでいる。ひとりひとりが変態だ。そのひとりひとりのむき出しの感情が交差することで、ストーリーは全く予想外に展開していく。

ストーリーの合間合間に挟まれる、行定勲(?)がそれぞれのキャラクターにインタビューをする映像がおもしろい。それぞれのキャラが憑依した状態での脚本なしの演出と見たが、果たして? 作品に擬似リアリティを与える効果を狙ったものだろう。斬新な試みだ。

全員がどこかおかしい役柄の中で、普段は不思議な役の多い二階堂ふみだけが普通の高校生を演じているのもおもしろい。

いずれかのキャラに共感できるといった類の作品ではないが、それぞれのキャラを生々しく人間として描く「行定勲」らしい作品になっている。

いろいろな意味で衝撃作。しっかりした心構えで見ないとヤられます。

(行定勲が撮ると女優は脱ぎっぷりがいいなぁ。ロマンポルノリブート以降、加速した?)