二階堂ふみが行定勲監督や吉沢亮を誘ったとというプロデュース作品。
行定作品らしくもあり、俳優たちがとてつもない力を出していた強烈な作品だった!
描かれるのは「生」と「死」に対する感覚。
自分も死体を見たいとは思わないけど、
グロテスクな映画とか非日常な動画とかを
ついついそそられて見てしまうのは
感覚が似てると思う。
登場人物たちほど孤独を感じているわけではないけど、
いろいろな情報が溢れ、便利な世の中になった今だからこそ、
何を頼りに生きていけばいいかわからないことはよくある。
平凡な毎日だけど、将来自分は何者になるのか今でも不安。
だからこそ、非日常的なものを求め、
例えば僕は映画を見る。
何かわからないけど、そこには今生きている現実にはないものがありそうだから。
それは甘えではあるけど、
そうやって生きなければ、
どうしようもないことってある。
人間弱いもん。
だから、登場人物たちは
死体や暴力、セックス、恋、そういう「今」から抜け出せる何かを求める。
映画の舞台である90年代から今も変わらないというのが少し悲しい。
悲しいけど、それは絶対変わらないんだと思う。
そういうものを求めるからこそ、
その求めるものから与える影響が、
他者に孤独を与え、
その人がまた別のものを求める。
それは永遠のサイクル。
それを「悪」として美徳を求めるのが大人の社会と、モデルをやる登場人物が語る。
だから、このティーン世代がそれを語る。
そういう求めるものを作りながらも、
何か希望が持たせられるものが作れられたらいいな、と思った。
また、何回か見たい。