「病みまくり10代の歪な青春」
「ヘルタースケルター」に続く岡崎京子同名漫画の映画化。監督は行定勲。前作「ナラタージュ」からまたうって変わってエッジが効いてる作品になっている。
比べてしまうのは致し方ないのでご了承。その前提で感想を言うと、「ヘルタースケルター」よりも娯楽してなくて人を選びそうな作風。しかも演出がゆったりしてる場面が多いからテンポ悪いとは感じたんだよなあ。
話としては、原作は読んでない自分だが、まあアリかなと。6人それぞれは何かしらの闇を抱えているが、分かりやすい観音崎やルミよりも、静かにその片鱗を見せていく山田とカンナのが怖い。自分の彼女がああいうコトになって徐々に笑う場面は1番ヤバいのはコイツだろと思ったよ。
しかし見た人によってはだから何だったの？みたいな感想になるかも。高校生の非日常的な現実を一部切り取った物語なだけで、残虐な場面とエロを見せてそれっぽいコトしてるけど、軸となるモノはないし終わり方も淡白だしなあ。振り返ってみればモデルとかいなくても別に支障なかったんじゃないかコレ。ヤリマンの姉のがよっぽどインパクトあったよ。
アリかナシかで言われれば、ややアリだけど、予告以上の期待を上回るほどでは無かったなあ。なんか色々惜しかった。
余談、ところどころ6人にインタビューみたいな場面があるが、あれ何なんだろうか。インタビュアーも誰か分からないし、時系列もいつの頃か分かんないし。なんかココだけ監督の自己満足臭を凄い感じたんだが、案の定原作にこの場面は無かったらしいので自分の感性は正解だったな。
