やっぱりこれは小沢健二の帰還があってこその企画なんだろうか?だって「アルペジオ」がなかったら、もうこれ懐古趣味だと思う。2018年に90年代と切り離せない話を作る矛盾を、当時の証人であり現代の証人でもある小沢健二という稀有な存在一人で潰してるように見えるんですよ。この曲一点のみにおいて、均衡を保っている映画って気がします。
まあ、そういった部分が咀嚼できずに、残滓として残ってしまったのは、自分が90年代に10代を過ごしたからなのかなって気もします。もしかすると自分の手に負えないタイプの映画なのかも。