2回目の鑑賞。
学生時代に好きな映画だったので嬉々として観始めたものの、全編苦しすぎてぐったりしてしまった。
自分が昔ほど多感ではなくなったからか、切ない映画から美しさを素直に切り取れず、観るのがただただ辛かった...こんなところで年齢を感じるとは...
観直して良かったのは、節々に『大人は判ってくれない』の影響を感じられたことかな
アイスランドの閉鎖的且つ排他的な村を描いているからか、全編通して陰鬱な空気が漂い、家畜も、魚も、不必要なほどに命を落としてゆく。そして、私たちが普段触れることのない村社会の現実を、容赦ない動物たちの死体や血が訴えてくる。
目を背けなければメンタルが保てないシーンが重なって心が折れそうになったけど、それでも印象派の絵画を繋ぎ合わせたような美しい峰々のカット、少年たちが性にもがく言葉通りの"必死"を見ていると、この映画を観る意味を思い出させられた。
カサゴで始まり、カサゴで終わる。
また会いにきてね。