ルサチマ

夜の浜辺でひとりのルサチマのレビュー・感想・評価

夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)
3.8
2回目

キム・ミニ×ホン・サンスあるある
→本渡しがち

1回目

ホン・サンス作品の中でもかなり哲学的な言い回しが早口で語られる映画で、あまり頭のいい会話が得意ではない僕は途中から何にも頭使わずに観た。
イタリアンパスタを作ってるときのトマトが美味そうでいい。

ホン・サンス作品では酒のない食卓シーンでは誰かの邪魔が入ったり、あまり会話が盛り上がらずに本心が語られることもない。酒が入るとベラベラ登場人物が喋り出して、時に険悪ムードに突入するわけだけど今回はそんな険悪ムードもすぐに解消されて一向にタイトルのようにヨンヒが一人にならない(そもそも中々海辺いかない)。ヨンヒが結局何に憤っているのか明示されることなく、常に誰かに依存してる様子だけが映される。

1では遂に訪れた海辺でひとりになる場面があるものの誰かに背負われてしまうし、2の夢の中ではロケハン中の監督集団に出くわす。
そうして最後の最後でやっとの事でヨンヒが海辺で横たわってるところにカメラの外から声をかけられるも、その人物は映されることなくヨンヒだけがひとりで画面の外に向かって会話をして、あてもなく何処かへ向かっていく。結局ひとりになるんだなー。切ない。
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