第二次世界大戦末期の沖縄の離島で1人生活をする洋海。
偶然居合わせたアメリカの負傷兵のボブと脱走兵の岩淵。戸惑いながらも、彼たちと心通わせる日々。しかし、ある1人の負傷兵、岩淵の兄がやって来たことで、悲劇が起きる。
洋海が残した日記を元に卒論を書いている大学生の志保は、ふとしたことで日記が戦後書かれていることを発見する。死んだと思われていた洋海が生きていた。そして彼女からボブとのこと、そして彼との間に生まれた息子がいたことを知る。
銃撃戦や悲惨な情景はほぼない。本当に戦争があったのかと思うほど静かでゆったりとした風景の中で、洞窟の中で、突然起きる悲劇のシーン。それこそが本当に戦争の狂気、悲惨さが込められていた。