ムチコ

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2016/17 ロイヤル・バレエ「ウルフ・ワークス」のムチコのレビュー・感想・評価

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すばらしかった…

振付はウェイン・マクレガー、音楽はマックス・リヒター。

3部構成はそれぞれ『ダロウェイ夫人』『オーランドー』『波』およびエッセイ、日記などを下敷きにしている。50代にして復帰したゲストダンサーのフェリの威厳、繊細さに感激し、オシポワの眼力と強靭な片足トウにも恐れ入った。
男女のダンサーが交錯するオーランドーの部は「書く私」でなく「踊る私」。ダンサーが入れ替わる度に衣装の装飾が減らされ、裸に近い、男女の別もない個々の「踊る私」が見出される。
2部でもう大満足〜と思ったらまた3部も良く。遺書の朗読。ウルフの作品に特徴的な昼〜夜の変化が衣装とライトで示され、しぶきの先頭で波に洗われ、苦しみを流そうとするようなフェリ。若いダンサーの波しぶきがフェリを模倣し、追い越していく。
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