空衣

ピンクの空衣のレビュー・感想・評価

ピンク(2016年製作の映画)
3.6
レイプされ逆に正当防衛で殴ったら殺人未遂扱いされるという、大変胸糞悪い映画です。踊らないインド映画初かも。

女性に笑いかけられたらオッケー、一緒に酒飲んだらヤってよい、のサインと見なすしかない男がむしろ哀れで、男性側を救ってあげなければならないんですかね、って皮肉。単細胞生物?直列回路?少なくとも、「対等な人間」の思考ができてないわけだから。

個人的には、浮気や不倫や買春がそれだけで「=悪い」とは思わなくて。
たとえば「事実上結婚させられたけれどその相手ではなく本当に愛し合っている二人がつむぐ恋愛」ならひとはそれこそ(不倫ではなく)純愛と呼ぶのだろうし、「お互いの同意のもと一方は気持ちよくなれて、貧しい人が救われる場合(貧富の差がそもそもいけないとはいえるけども)(受ける方も不快にはならない場合に限り)の買春」ならいいのでは。嘘つくことで傷つく人が出たり、一方が不快だったりするのがいけないのだと思っている。
同意があって対等な関係であれるのなら、知らん人とセックスしたっていい。(ちなみに避妊しないのは、女性側が一方的にリスクを負うので対等とはいえないし、望まれない子どもができちゃったらそれこそその子どもという第三の登場人物が傷つけられるので、ダメ。)

「同じ土俵にいられない」場合、それは犯罪だし許されることではない。

日本以上に男尊女卑がえげつないインド社会。スウェーデンの法律「男性は女性に性行為の許可を得る必要がある」っての、童貞にはきつい法律だなとは思ったけど、やっぱり求められるものなんだろう。「相手がたとえ友人であれ、恋人であれ、性労働者であれ、妻であれ」
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