映画館で散々見てきたはずの予告編の絶妙なブラインドで鑑賞後「こういう映画だったか！」と膝を叩く展開。
自分に全てを偽っていた男性（高橋一生）の真実を求める女性（長澤まさみ）という構図は頭に入れていたものの、謎解きのテイストが前面に押し出されたことで、２時間サスペンスのような構成になっていたのは意外でした。
彼女と私立探偵（吉田鋼太郎）による真相を追い求める旅における地道さは伝わる反面、クライマックスに到達する急加速感は勿体無かったかもしれません。ただし、見透かすように意表を突かれる場面、あるいは後半につながる布石の置き方も良かったり。
印象に強く残ったのは、ヒロインを演じた長澤まさみさんの立ち位置。近年の映画出演作におけるモテキ、海街diaryもそうだったと思いますが、年齢を重ねた今だから演じられる役どころだったと思います。私見ながら、本作は（作中の言葉を借りれば）「面倒くさい」彼女を中心にしたヒロイン映画ではないかと。流石は東宝製作というところでしょうか。抜かりなかったですね(汗)
また、探偵役の吉田鋼太郎さんは役回り通り、見事な牽引力。バツイチ設定が微妙でしたが、走る骨董品ともいえるFIAT PANDAを快走させる姿が無駄に味を出していました。
他にも、川栄さんは限られた時間の中でインパクトを残すなど（様々な意味で）キレ味がありました。様々な作品で引っ張りだこに会うのはわかりますね。あと、DAIGOさんは最初気づかないほど意外な役回り。ビックリでしたわ。
