赤足

永遠のジャンゴの赤足のレビュー・感想・評価

永遠のジャンゴ(2017年製作の映画)
3.4
ジャンゴという名前や単語は色々なところで使われて聞いたことはあったが、肝心の本人こと、ジャンゴ・ラインハルトのことはあまり知らなく、伝説のギタリストでその腕前で、後世数多くの人々に影響を与えた人物ということくらいであったが。

ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させたジプシー・スウィングの創始者であった人物だった事には驚き!なおかつ、独自のプレースタイル(火傷で左手に麻痺が残りメロディを弾く際には主に人差し指と中指で弦を押さえ、薬指と小指はコードを弾く際に高音弦を押さえるのに用いる程度で、早弾きなど独自の演奏法など他に独自のコード進行等)を編み出すくらいに才能豊かな人物で誰よりも自分の才能を理解し、破天荒ながらに、家族や仲間、恩義を大切にするところなども、描かれなかなか興味深い人物であり

戦争という時代に翻弄され歴史の闇に隠された1人でもあった事に焦点は当てられ。ナチスドイツの占領下でジプシーやロマの迫害の歴史とも少なからず関わりがあった描写など緊迫した展開の中でも自分の信念と音楽を信じる姿や姿勢は印象的であった。

そして、完全にジャンゴになりきって圧倒的な演奏と演技をしたレダ・カテブからは役者魂を感じ拍手を贈りたくなったほど迫真の演技で見応えがあった。

時代、時代に天才はいるが彼は音楽で人種や民族、宗教の壁を超え変えられるくらいの才能を持った人物のようにも見え、後のジョン・レノンと重なるような人物像にも見えた。
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