悠

アイスと雨音の悠のレビュー・感想・評価

アイスと雨音(2017年製作の映画)
4.0
【本当にやりたいことは 絶対に止めちゃいけない】

エネルギーは滾っていて叫びたいのに、許される場所にいないから、今ここで燻るしかない。でも、それでも、抑えきれずに言葉が溢れ出して歯を食いしばりながらただがむしゃらに唄う。良さがわからなかったMOROHAの魅力が、若者たちの姿と重なってみえてきた。

森山未來が「もしかしたらできないかもしれない でもきっと何かタッチできる部分があると思ってやっている」とアナザースカイで言っていた。創造して、他人にみせることって少し勢いに任せながら、自分、自分たち、届ける人を信じてやるしかないんだと思った。その勢いを止められたのならどうすればいい。飲み込むのか、飲み込んでいいのか。誰かを裏切って、誰かを信じるのはどちらにせよだ。ならば、抗ってもいいんじゃないかと思う。雨が止んでるうちに、アイスが溶ける前に。その自由さに、私は心のどこかを触れられた。
悠