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アイスと雨音のcoroのレビュー・感想・評価

アイスと雨音(2017年製作の映画)
3.6
冒頭の違和感。でもこの作品の主軸となるのは活動弁士のような役割を担う歌い手さんとの虚実のあわい。彼らの吐き出す凝縮されたメッセージや、言葉をそのまま呑み込んでしまうような台詞まわしに絡まれ、一切虚飾のないエンディングへと誘われていく。
結構クセの強い彼らの声が、心に届くか否かがこの映画の分水嶺。

地味な題材なのに現場の緊張感や演者の鼓動を感じさせる見事な構成。終始ハラハラしながら見守るような気持ちで見ていた。
3重構造の解けた後の安堵の涙に思わず拍手
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