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恋と嘘のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

恋と嘘(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

16歳の誕生日に政府から遺伝子情報をもとにした最良の結婚相手を通知される法律が定められている日本が舞台。
高校生のヒロインは16歳の誕生日に幼馴染の少年から告白を受けるが、政府通知された彼女のパートナーは別の相手だった。世間の慣例どおりヒロインは見知らぬ通知のパートナーと交際を開始する。彼のそっけない態度に当初は戸惑うヒロインだったが、次第に2人は打ち解けていき…という話。原作のマンガは未読。映画は原作登場人物の姪がヒロインのアナザーストーリーらしい。

一見ディストピアっぽい突飛な設定に惹かれて鑑賞。少子化を解消するための施策で、原作では自由恋愛が禁止となっているみたいだが、本作は一応認められているものの自由恋愛に走ると社会的には制裁を受けそうな感じだった。
モテない男には非常に興味深い法律だが、実際16歳で結婚相手を国に決められるのはトラブル多そう。国から手当も支給されるみたいだが、財源は大丈夫なのだろうかとか気になる部分も多い。当然異性の好みは年齢で変わるだろうし、たとえ将来的に最良のパートナーだとしても高校生当時では気が合わないことは往々にしてありそう。あと、本作ではイケメンで裕福な家庭の男しか登場しないが、貧しい家庭だったりブ男だったらどうするの?とか疑問も多いけど、そんな設定だったら恋愛映画にならないしなあ(^^)
ストーリーは少女漫画のような感じで、ドジで普通な夢見るヒロインがイケメン2人に挟まれる展開に最初はかなりうんざりしつつ見ていたが、意外にも男性陣がとても情に厚く、相手を第一に思いやる人格者だったので、中盤以降は感情移入して観ることができた。とは言え、ヒロインがあまりに良い子ちゃんなところと、ヒロインが最終的に相手を選ぶ際の気持ちの揺れ具合の描写がややずさんなため、納得しづらい結末になってる気もする。というより、男性側の自己犠牲の考え方が強いのは美しいのだが、振られる方の行動が聖人すぎて可哀想になってしまった。あと、エンドロールとその後の付け足しエピソードは賛否ありそう。
この世界観だと20歳前くらいでの初婚が多そうだけど、手当が出るとはいえ、男性側がその後稼げなかったらいきなり家族で路頭に迷うのでは…?
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