ノラネコの呑んで観るシネマ

ラブ×ドックのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ラブ×ドック(2017年製作の映画)
3.0
吉田羊のアラフォー独身女性が、5年間の三つの恋愛を通して、自分中心の恋愛観からの成長を遂げる物語。
基本プロットそのものはシンプルで、共感できるものなんだが、大量に突っ込まれてる賑やかし要素が無駄に多くて長い。
その意味でモチーフは良くて、仕上がりはダメな映画。
113分あるんだけど、たぶん普通に描けば90分程度で十分な話なんだよな。
良く言えばサービス精神旺盛、悪く言えばお子様ランチの様に装飾過剰。
個人的にはこういう作りにあんまりセンスを感じない。
とりあえず、一番無駄なのが肝心のラブドック設定じゃね?
遺伝子で恋愛を診断するという嘘くさい設定は終盤一捻りあるんだけど、そもそもこの設定全く無くても話はそのまま成立する。
世間の関心をひくフックとしても、なんか深夜ドラマあたりにありそうで、安っぽいと思うんだけど。
本作が描いてるテーマ自体は、たぶん実際に40代にさしかかる、あるいはそれ以上の世代には男女問わず説得力のあるもの。
それだけに過剰な賑やかしが鬱陶しい。
テーマは大人向け、テリングはちびっ子向けっておかしなバランスが勿体ない。
せっかく達者な人たちを揃えてるのだから、素材の味を生かして、ストレートに作れば良かった。