りょーこ

パイロマニアック 炎の中の獣のりょーこのレビュー・感想・評価

3.0
パン一 on the 湖

タイトルとジャケでほぼ内容が分かってしまう、ノルウェー産ミステリィです(笑)
ヒューマンドラマだと思うけど。

北欧特有の淡々とした展開に炎が映える。

が、もっとエグくても良かったなぁ…
実話ベースだからなのか、少し控えめに感じました。



平和な田舎町で、空き家に放火される事件が勃発。

消防隊長の息子ダグは、父等と共に消火にあたる。

が、放火魔はダグ。

両親にすら言えない不安や苛立ちを抱えたダグの犯行は、どんどん加速していき……



主演ダグは、傑作『孤島の王』の主人公でした!
あれも実話でしたが、最高に面白いのでオススメです(//∇//)

で、こちらは……
ん~私、放火魔っていまいち理解出来なくて。。。
炎で全能感が満たされるのか、消火して英雄願望を満たしたいのか…

炎は美しいとは思うけれど、恐怖の方が上。
ガリガリってやるライターも怖くて、チャッカマン使用してるくらいですし(笑)
マッチなんて絶対無理(´Д`)

日本という狭い土地柄、木造、放火の罪責の重み、とかもあるのかな~


まぁ、今作の焦点はそこではなく、ダグの複雑な心境を感じる、という所だと思います☆
消防隊長の父、干渉を恐れる母。
さらにはパン一で残された恥ずかしさw

何故、彼は言葉で伝えようとしないのか?
19歳という年で、既に相手に理解を求めることを放棄してしまったよう。

だからこそ、台詞の少ない、北欧らしい淡々展開が活きているのかもしれませんね。

物足りなさはありますが、人間ドラマとして面白いと思います。
りょーこ

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