ピロシキ

心と体とのピロシキのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
3.8
基本的に、自分は「コミュ障」という言葉をマジで信用していない。というよりは「自分コミュ障なんだよね」と軽はずみに言ってくる人間を信用していない。「あなたが本当にそうなら、なんで今こうして会話できてるんですか」と言い返してムッとされたことすらある。

「コミュ障」という言葉があるならば、それはこの映画の主役のためにあるだろう。S級コミュ障美女の爆誕である。

ところで、「二人が体を重ねても、そこに愛はない」みたいなラブストーリーは多く観てきた気がするけど、このハンガリー映画はその逆だった。同じ夢を見ている男女が、心の繋がりを互いに感じながらも、肉体が触れ合うまでになかなかたどり着くことができない。これはなぜか。そう、女がS級のコミュ障だからである。

不器用ながらも、失敗から学んで、少しずつ愛する彼との距離を縮めていく彼女が見せる笑顔は、人付き合いが苦手と感じる人にこそ強く響くのではないだろうか。
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