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心と体とのkonomoのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
3.5
夜の室内に時々差し込む車のライトとか、ヒロインの肌の白さとか、夢で見る冬の森の中の2頭の鹿とか、主人公の知的な眼差しとか、ほう…と見とれるものの多い映画。人と肉体的に接触するのが苦手なヒロインが、マッシュポテトや原っぱの草やクロヒョウのぬいぐるみなど、一生懸命にいろんなものに触ってみる(触らせてみる)時の、こちらの触覚に訴えてくるような感じも良かった。
対照的に屠殺場、浮気性の人妻女性社員、交尾薬の盗難事件、血液、色気ムンムンのカウンセラーなどなどやたら生々しいものも配置されていて、綺麗で繊細なものが際立つというか。

思い返すとそれがゴールなのかぁ…と少し拍子抜けもするのだけれど、綺麗なものがたくさん観られたのでよし、という気持ちになる。

ヒロインの傾向や一生懸命さはドラマ『デート』の依子さんみたいで、精神的に受け入れ難いことに対して必死で立ち向かう様子は、本当に見ていて健気で応援したくなった。『デート』また観たいなぁ(話がそれた)。
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