うめまつ

心と体とのうめまつのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
4.4
雪が音を封じ込めながらすべてを真白に染めるように、凸凹していた心の輪郭がなだらかになって体に静けさが宿る。ずっと硬かったマーリアのにこっと笑う顔が可愛過ぎて、一時停止できないことを悔やんだ。無口な主人公2人の代わりに、風景を透過するガラスは表情豊かに色を変え、上気して曇り、不安そうにぼやけ、悲しみにくすみ、喜びを反射させる。その優しい光に包まれた時、目の前の唯一人にくっきりとピントが合う。

影に隠れる脚、鮮血と赤い携帯、17文目の言葉、夢を走る鹿、恋する時に聴く曲、マッシュポテトと牛の背中。パズルのように無駄のないキッチンと機能美と心地良さが調和したインテリアが素敵。食肉工場での仕事に対し「哀れみの気持ちがないと務まらない」という言葉が印象的だった。本当にそうなんだろうな。