ハンガリー映画🇭🇺…あの衝撃的な＂サウルの息子＂を見て以来です。ある意味この映画も衝撃的。
雪景色の森の中、二頭の鹿がお互いを意識しながら彷徨う…雌は雄を誘っているのか拒絶しているのか🦌
白い無機質な工場は牛の屠殺場。赤い血にまみれた床、吊るされた肉、つぶらな牛の瞳が痛々しい。
そこに現れたのは産休代理職員のマーリア。白い肌の無表情な美しい女性…心を病んで人とうまく付き合えない。上司のエンドレも不自由な片手の為か心を閉ざしている。
そんな2人が惹かれ合い、おずおずと近付いて行く。不思議な鹿の🦌夢を同時に見ているのは縁？運命？不器用な2人は心と裏腹な態度でなかなか結ばれない。
生々しい屠殺場と表情を表に出さない2人の対比が魅力的。白い工場と赤い血…ふたりの心と体がひとつになる瞬間。
静かだけど心に染み入る不思議な感覚の映画…示唆的な鹿🦌の夢は2人を結びつける為の暗示だったのか？求め合う心と体を表しているのか？美しい映画でした。
